同じものを指す言葉でも、「コンピューター」と「コンピュータ」、全角と半角の数字のように、書き方が揺れることがあります。Web サイトの文章で気にしたいのは、検索する人がどちらの書き方で調べているのかと、サイトの中で書き方がばらばらになっていないか、の二つです。ここでは、Google の「SEO スターター ガイド」と、文化審議会の「公用文作成の考え方」を手がかりに、表記ゆれとの付き合い方を整理します。
Google は検索する人の言葉をどう扱っているか
Google の「SEO スターター ガイド」には、読む人がコンテンツを探すときに使いそうな言葉を考えてみよう、という項目があります。その分野にくわしい人とそうでない人とでは、検索に使う言葉が違うかもしれないとして、「シャルキュトリ」で調べる人もいれば「チーズボード」で調べる人もいる、という例が載っています。こうした調べ方の違いを見越し、読む人を思い浮かべて書くことは、検索結果での成績によい影響を与えうる、と Google は書いています。一方で、あらゆる調べ方を予想する必要はない、とも書かれています。Google の言語の照合のしくみは、ページとさまざまな検索語句の関連をつかめるため、ページに同じ語句をそのまま書いておかなくてもよいからです。表記のゆれを一つ残らずページに書き並べる必要はない、というのが、この説明から読み取れることです。

言葉を詰め込むことの注意
反対に、同じ言葉を何度も繰り返すと、少し言い回しを変えていても読む人をうんざりさせますし、キーワードを乱用すると、スパムに関するポリシーへの違反にもなる、と書かれています。表記ゆれを拾おうとして、同じ語を何通りもの書き方で並べる文章は、この注意に近づいてしまうおそれがあります。スターター ガイドは、繰り返しを避けて自然に書き、言葉に幅を持たせれば、使う言葉の種類も広がり、Google 検索で表示される機会がふえる、と説明しています。また、読みやすい文章の条件として、自然で分かりやすい言葉を選び、誤字や脱字、文法の誤りをなくすことを挙げています。Google の「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」でも、自分のコンテンツを見直すための質問の中に、誤字や、書き方(スタイル)の問題が無いか、雑にあるいは急いで作った印象を与えていないか、という問いが入っています。同じページは、メインの見出しやページのタイトルが中身を要約した役に立つものになっているか、という問いも挙げています。

サイトの中の書き方をそろえる手がかり
サイトの中の書き方をそろえるときの手がかりになるのが、文化審議会が2022年1月7日に建議した「公用文作成の考え方」です。国の役所の文書向けの手引ですが、表記をどうそろえるかの考え方は、ウェブの文章を整えるときにも参考になります。たとえば、算用数字に全角と半角のどちらを使うかに決まりは無いとしたうえで、どう使い分けるかを一つの文書の中ではそろえるよう求めています。全角と半角が混ざると、使う書体によっては不ぞろいや不自然なすき間が出て読みにくくなることがあり、データや金額などの数値は半角で示すこと、全角の数字は情報処理で数値として扱われない場合があることも書かれています。アルファベットについても、全角と半角の使い分けを文書の中でそろえ、欧文を書くときは半角を使うとしています。
カタカナの長音については、英語の語末の -er、-or、-ar に当たるものや、-ty、-ry のように y で終わる語も、長音の符号を付けて書くのが原則とされ、「コンピューター」「エレベーター」「カテゴリー」などが例に挙がっています。文末の「です・ます」と「である」についても、一つの文書の中では混ぜずに、どちらかにそろえるよう示しています。書く人が何人もいるサイトや、何年もかけて記事を足していくサイトでは、よく使う言葉の書き方を一覧にして共有しておくと、ばらつきを見つけやすくなります。

検索する人の言葉を確かめる方法
検索する人が実際にどんな言葉で調べているかは、Search Console の検索パフォーマンス レポートで確かめられます。このレポートでは、サイトがどんな検索クエリで結果に出やすいかや、訪問を集めているクエリがつかめます。表の「クエリ」を選ぶと、入力された検索語句ごとに分けて数字を見られ、初めの表示では、直近3か月の Google 検索でのクリック数と表示回数が出ます。同じものを指す書き方がいくつもクエリに並んでいれば、読む人がどの書き方で調べているかの手がかりになります。ただし、検索した時間や場所、端末、その人の最近の履歴で結果が変わるため、一覧に出ている語句で自分が検索しても、サイトが出ないことがあると注意されています。見出しや本文では読む人に伝わりやすい書き方を一つ選んでそろえ、言葉の照合は Google のしくみに任せる、という分け方が、案内の内容に沿った進め方といえます。

まとめ
Google のスターター ガイドは、読む人が使いそうな言葉を考えることを勧めつつ、すべての書き方をページに載せる必要はなく、言葉の詰め込みはポリシーに反するとしています。サイトの中の表記は、「公用文作成の考え方」のように、数字やアルファベットの全角と半角、長音の付け方、文体を一つの文書の中でそろえる考え方が手がかりになります。Search Console のクエリで実際の言葉を確かめながら書き方の一覧を作っておくと、記事が増えてもばらつきを抑えやすくなります。

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参考にした資料
各ページの内容は、2026年10月13日に確かめたものです。
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この記事に関連するよくある質問
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この記事を書いた人
和本 賢一(わもと けんいち)
株式会社ドラマ 代表取締役
16歳でWEB制作事業を創業、業界歴25年超。WEB制作4,817件超・補助金申請516件超の実績を持つ。Shopify・STORES公式認定パートナー。SEO/LLMO/AIOを組み合わせた次世代検索対策に取り組み、戦略立案から制作・分析改善まで一気通貫で中小企業を支援。浄土真宗本願寺派僧侶としての顔も持ち、約800年続く伝統と最先端のデジタル技術を融合させる視点で経営に携わる。