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2016.09.19

事業承継を息子に拒まれた時の処方箋|拒否の理由とオーナー社長が進めるべき対策

事業承継を息子に拒まれた時の処方箋|拒否の理由とオーナー社長が進めるべき対策

長年心血を注いで育ててきた会社を、いつかは息子に継いでほしい。そう願うオーナー社長にとって、息子から「継ぎたくない」と拒絶されることは、将来の希望を断たれるような深い悩みとなります。しかし、息子が事業承継を嫌がる背景には、今の時代の若者ならではの価値観や、言葉にできない不安が隠れていることが少なくありません。本記事では、後継者候補である息子がなぜ承継を拒むのか、その本音を探り、経営者が今取るべき具体的な対策について、株式会社ドラマの視点から解説します。

目次

息子が事業承継を嫌がる主な理由

後継者不在の理由は多岐にわたりますが、親族内承継、特に息子に継がせたい場合に直面する壁は、単なる「能力不足」ではなく「意志の欠如」です。なぜ息子は拒否するのか、その代表的な理由を紐解きます。

自身のキャリアや人生設計を優先したい

かつては「長男が家業を継ぐ」という考えが一般的でしたが、現在は多様なキャリアが選べる時代です。息子が既に他業界で成功を収めていたり、自らの夢を追っていたりする場合、家業は「自分の人生を縛る鎖」に見えてしまいます。特に、会社が地方にあり、息子が都市部で生活基盤を築いている場合、生活環境の変化そのものが大きな心理的障壁となります。

経営責任や個人保証(借入金)への恐怖心

経営者が背負う重圧は、外から見る以上に過酷です。特に金融機関からの借入金に対して個人保証を入れている場合、息子は「もし失敗したら、自分の人生だけでなく家族の人生も終わる」という強烈な不安を抱きます。現社長が苦労して会社を維持している姿を間近で見てきたからこそ、その苦労を自分も味わいたくないと本能的に回避するのです。

父親との関係性や経営スタイルの相違

「社長」と「後継者」という関係の前に「父」と「息子」という感情的な結びつきが、事業承継を難しくさせることがあります。息子が改善したいと考える古い慣習を、創業者である父親が否定し続ければ、息子は「自分の裁量がないなら継ぐ意味がない」と感じてしまいます。このコミュニケーションの乖離が、承継拒否の最大の要因となるケースは非常に多いのが実情です。

強引な承継が引き起こす重大なリスク

息子が嫌がっているにもかかわらず、親の権威や「情」に訴えて強引に社長の座を譲ることは、企業にとっても家族にとっても賢明な選択ではありません。

経営への意欲低下と組織の弱体化

覚悟がないままトップに就いた二代目は、困難に直面した際に粘り強さを発揮できません。経営者の迷いや熱意の欠如は、従業員や取引先に敏感に伝わります。結果として優秀な人材が離職し、業績が悪化するという負の連鎖に陥り、最終的に倒産という最悪の結末を招く恐れがあります。

親族関係の修復不可能な悪化

事業の失敗は、相続問題や親族間の金銭トラブルに直結します。「無理やり継がされた」という恨みは、親子の絆を断ち切るのに十分な破壊力を持っています。会社を存続させるために家族を崩壊させてしまっては、本末転倒と言わざるを得ません。

「嫌がる」状態を解消するためのアプローチ

息子に継ぐ意志を持ってもらうには、感情的な議論を避け、プロフェッショナルな視点での対話が必要です。

数字に基づいた客観的な現状共有

息子が経営を恐れるのは、会社の「実態」が見えないからです。資産状況、キャッシュフロー、今後の市場予測などを正確に提示しましょう。特に、借入金の圧縮計画や、将来的な収益の見通しを具体的に示すことで、「これなら自分でもできるかもしれない」という安心感を与えることができます。不透明な不安を、解決可能な課題へと変換する作業が必要です。

第三者を介した「本音」の引き出し

親子間の直接的な対話は、どうしても感情が先行しがちです。顧問税理士や専門のコンサルタントなど、利害関係のない第三者を交えて話し合いの場を設けましょう。父親には言えない息子の本音を引き出すことで、承継の条件(経営改革の容認、役員構成の変更など)を整理し、合意形成へと導くことが可能になります。

息子以外への承継という選択肢を検討する

どれだけ話し合っても息子が首を縦に振らない場合、経営者は早急に「親族内承継」以外の道を模索すべきです。従業員への承継(MBO)や、第三者への売却(M&A)は、今や決して珍しい選択ではありません。むしろ、意欲のある第三者にバトンを渡すことで、会社は存続し、社長自身の退職金や老後資金も確保できるというメリットがあります。「息子に継がせることが唯一の正解」という固定観念を捨てることで、新たな活路が見えてきます。

株式会社ドラマによる事業承継・資産管理の支援

株式会社ドラマでは、不動産活用や相続対策を軸とした事業承継コンサルティングを提供しています。親族内承継においてボトルネックとなりやすい「自社株評価」の問題や、不動産を含めた「遺産分割」の調整、そして何より「オーナー家族の想い」に寄り添った解決策を提案します。息子の拒絶に直面し、会社の将来に不安を感じている経営者様は、手遅れになる前にぜひ一度ご相談ください。

まとめ

息子が事業承継を嫌がるのは、経営への不安、人生の優先順位、そして親との関係性といった複雑な要因が絡み合っているためです。大切なのは、息子の意思を尊重しながらも、会社と従業員を守るために客観的な視点で選択肢を広げることです。対話を深めるのか、それとも別の承継ルートを探るのか。早期の決断と専門家への相談が、最善の結果をもたらします。

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