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2016.08.12

ホームページ制作時の契約書で確認すべき著作権のポイント|トラブルを防ぐ権利の帰属と活用

ホームページ制作時の契約書で確認すべき著作権のポイント|トラブルを防ぐ権利の帰属と活用

新しくホームページを立ち上げる際、デザインや機能に意識が向きがちですが、実は最も慎重に確認すべきなのが「契約書における著作権の取り扱い」です。制作会社に依頼して完成したWebサイトであっても、契約内容によっては、自社の判断で自由に修正や更新ができないケースが存在します。著作権の帰属が曖昧なままプロジェクトを進めてしまうと、将来的なリニューアルや保守契約の解除時に思わぬトラブルに発展しかねません。本記事では、ホームページ制作における著作権の基本構造から、契約書で必ずチェックすべき項目、そしてトラブルを未然に防ぐための実務的な知識を詳しく解説します。

目次

ホームページ制作における著作権の基本原則

Webサイトの制作を外部に委託する場合、法律上の著作権がどのように発生し、誰に帰属するのかを正しく理解しておく必要があります。まずは基本的な考え方を確認しましょう。

著作者は誰になるのか

日本の著作権法では、著作物を創作した者が「著作者」となります。ホームページ制作においては、デザインを作成したデザイナー、文章を書いたライター、プログラムコードを書いたエンジニアなどが、それぞれの成果物に対する著作者です。たとえ発注者が多額の費用を支払っていたとしても、契約書に特段の定めがない限り、著作権は制作側に発生します。これは「お金を払ったから自動的に自分のものになる」という一般的な購買感覚とは異なるため、特に注意が必要です。

著作権と所有権の違い

「所有権」は目に見えるモノを支配する権利ですが、「著作権」は目に見えない形のない知的な創作物を守る権利です。ホームページの場合、サーバー上のデータに対する管理権限を譲り受けたとしても、それと著作権の譲渡は別物です。著作権が制作側に残ったままの状態では、発注者が無断でデザインを変更したり、一部のパーツを他の媒体に流用したりする行為が権利侵害とみなされる可能性があります。

契約書で必ず確認すべき「著作権譲渡」の条項

将来的な運用やリニューアルを円滑に進めるためには、契約時に著作権の扱いを明確に取り決めておくことが不可欠です。契約書の見方について重要なポイントを整理します。

著作権の譲渡範囲を明確にする

契約書内に「本業務に基づき作成された成果物の著作権は、代金の完済をもって発注者に譲渡される」といった旨の記載があるかを確認してください。ただし、この際に注意したいのが譲渡の「範囲」です。Webサイト全体ではなく、特定のロゴやイラストのみが対象となっている場合があります。また、汎用的なプログラムコードなど、制作会社が他の案件でも共通して使用する「ライブラリ」については、著作権を制作側に留保し、発注者には「利用許諾」を与える形式が一般的です。

著作者人格権の不行使について

著作権(財産権)と並んで重要なのが「著作者人格権」です。これには、作品の内容を勝手に変えさせない権利(同一性保持権)などが含まれます。著作権そのものは他人に譲渡できますが、著作者人格権は法律上、制作者本人から切り離すことができません。そのため、契約書には「制作者は発注者に対し、著作者人格権を行使しないものとする」という条項を盛り込むのが一般的です。この記載がないと、運用後に文言を少し修正しただけでも、同一性保持権の侵害を主張されるリスクが残ります。

運用開始後に発生しやすい著作権トラブルと対策

ホームページの運用が始まってから発覚する権利トラブルは少なくありません。特によくある事例を挙げます。

画像やイラストなどの素材に関する権利

制作会社が用意した写真やイラストが、有料素材サイトなどの「ストックフォト」である場合、その著作権は素材販売元にあります。この場合、制作会社が持つのはあくまで「利用権」であり、発注者に著作権を譲渡することはできません。例えば、Webサイト用に購入した素材を、勝手にパンフレットやチラシに流用すると、素材サイトの利用規約違反となり、高額な賠償金を請求される恐れがあります。素材の利用範囲については、事前に確認が必要です。

ソースコードの改変と二次利用の制限

将来的に別の制作会社へ保守を移管したり、自社で内製化したりする場合、ソースコードの改変権限が重要になります。契約書に「複製、改変、翻案を禁止する」といった文言が含まれていると、他社によるリニューアルが困難になります。契約締結時に、将来的なベンダーロックイン(特定の企業に依存しすぎて離れられなくなる状態)を防ぐための条項が含まれているかを精査することが、Web戦略の柔軟性を保つ鍵となります。

株式会社ドラマが提供する安心の制作体制

株式会社ドラマでは、Webサイト制作においてクライアント企業様が将来にわたって安心して運用を継続できるよう、透明性の高い契約体制を構築しています。京都を拠点に、ブランディングからシステム開発まで一貫してサポートする中で、権利関係の整理はプロジェクトの最重要事項の一つとして捉えています。

私たちは、制作したWebサイトがクライアント様の大切な資産となることを深く理解しています。そのため、納品後の自由な運用や改善を妨げるような不明瞭な権利の留保は行わず、契約締結時に権利の帰属範囲や利用条件を丁寧にご説明します。技術的な専門知識をお持ちでない担当者様でも、後々のリスクを最小限に抑え、本質的なWebマーケティングに注力できる環境を提供することが私たちの使命です。

まとめ

ホームページ制作における契約書と著作権の問題は、一度トラブルが発生すると法的な争いに発展しやすく、企業のブランドイメージや事業継続に大きな影響を及ぼします。「完成したから終わり」ではなく、その後の活用シーンまで見据えた権利の整理が、Webサイトを本当の意味での「資産」に変えるための第一歩です。契約を結ぶ前には、必ず著作権の帰属、譲渡の有無、著作者人格権の扱いについて、担当者と納得のいくまで協議することをおすすめします。

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