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2021.05.15

リモートワーク中のVPNが遅い原因と解決策|快適な通信環境を構築する方法

リモートワーク中のVPNが遅い原因と解決策|快適な通信環境を構築する方法

リモートワークが普及する中で、社内システムへ安全にアクセスするためにVPN(仮想専用線)は欠かせないツールとなりました。しかし、多くのユーザーが「VPNに繋ぐと速度が極端に遅くなる」「Web会議が途切れて仕事にならない」といった悩みを抱えています。通信速度の低下は業務効率を大きく損なうだけでなく、従業員のストレス増加にも直結する深刻な課題です。本記事では、VPNが遅くなる主な原因を特定し、個人でも試せる即効性のある対策から、企業として取り組むべき根本的な解決策までを詳しく解説します。

目次

なぜリモートワーク中のVPNは遅くなるのか

VPNの通信速度が低下する理由は、一つの要因だけではなく、複数の要素が複雑に絡み合っている場合がほとんどです。まずは、どこにボトルネックが存在するのかを把握することが重要です。

VPNサーバーへのアクセス集中による負荷

最も一般的な原因は、社内に設置されたVPN装置(ゲートウェイ)の処理能力不足です。オフィスに出社することが前提だった時期に導入された設備では、全従業員が一斉にリモートワークを行う負荷を想定していません。同時接続数が増えることで、サーバーのCPUやメモリが限界に達し、パケットの処理待ちが発生します。これが「繋がりにくい」「反応が遅い」といった現象を引き起こします。

インターネット回線やWi-Fiの通信品質

利用者側の通信環境も大きな影響を与えます。家庭用のインターネット回線は、近隣住民の使用状況によって速度が変動するベストエフォート型が一般的です。また、住宅内でWi-Fiを使用している場合、壁などの遮蔽物や他の家電製品による電波干渉が原因で通信が不安定になることがあります。VPNは通信の安定性を重視するため、基盤となる回線にわずかな瞬断や遅延があるだけで、体感速度は著しく低下します。

VPNプロトコルによる暗号化のオーバーヘッド

VPNはデータを暗号化してカプセル化することでセキュリティを担保していますが、この処理自体が通信の負担(オーバーヘッド)となります。古い通信規格や、強固すぎる暗号化アルゴリズムを使用している場合、データの送受信ごとに高度な計算が必要となり、結果としてスループットが低下します。セキュリティ強度と速度のバランスが崩れていることも、遅延を招く要因の一つです。

今すぐ試せるVPNの速度改善策

インフラ全体の改修には時間がかかりますが、設定の変更や物理的な環境整備によって状況が改善する可能性もあります。まずは以下の項目を確認してください。

接続プロトコルの変更とアプリの更新

利用しているVPNクライアントソフトの設定で、接続プロトコルを変更できる場合があります。例えば、セキュリティが高い一方で遅くなりやすい「L2TP/IPsec」から、比較的高速な「OpenVPN」や「IKEv2」に切り替えることで速度が向上する事例があります。また、VPNソフト自体のバグが原因でパフォーマンスが低下していることもあるため、常に最新バージョンへアップデートしておくことが推奨されます。

ネットワーク機器の再起動と有線接続への切り替え

家庭用ルーターのメモリにキャッシュが溜まり、動作が不安定になっているケースは意外と多いものです。一度ルーターの電源を切り、数分置いてから再起動するだけで劇的に改善することがあります。また、Wi-FiではなくLANケーブルを用いた有線接続に切り替えることも極めて有効です。電波干渉の影響を排除できるため、パケットロスが減少し、VPN通信の安定性が格段に高まります。

根本的な解決に向けたITインフラの見直し

小手先の対策で改善しない場合は、企業側のネットワーク設計そのものを見直す時期かもしれません。株式会社ドラマのようなITソリューションの専門家に相談し、現代のリモートワーク環境に適した構成を再構築することが近道です。

スプリットトンネリングの導入検討

スプリットトンネリングとは、社内システムへのアクセスのみをVPN経由にし、Microsoft 365やZoom、YouTubeといった外部のクラウドサービスへのアクセスは直接インターネットへ逃がす仕組みです。これにより、VPNサーバーにかかる無駄な負荷を大幅に軽減できます。ただし、セキュリティポリシーの適用範囲が限定されるため、導入には適切なエンドポイントセキュリティの強化がセットで必要です。

クラウド型VPNやSASEへの移行

オンプレミスのVPN装置には物理的な限界があります。この課題を解決するのが、クラウド上で提供されるVPNサービスや、ネットワークとセキュリティを統合した「SASE(Secure Access Service Edge)」という考え方です。クラウド型であれば、利用者の増減に合わせて柔軟にリソースを拡張できるため、アクセス集中による速度低下を防ぐことが可能です。場所を問わず快適かつ安全に業務を遂行するための、次世代のスタンダードと言えます。

まとめ

リモートワークにおけるVPNの遅延は、サーバーの負荷、個人の回線環境、通信設定など、多岐にわたる要因が絡み合っています。まずはルーターの再起動や有線接続といった身近な対策から始め、それでも改善しない場合は、スプリットトンネリングやクラウド型VPNへの移行など、抜本的なインフラの見直しが必要です。株式会社ドラマでは、お客様の業務形態に合わせた最適なネットワーク構築を支援しています。快適なテレワーク環境の実現に向けて、技術的な課題を一つずつ解消していきましょう。

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