誰にとっても見やすいWebサイトへ。色覚多様性を考慮した配色のチェック方法とデザインの要点
誰にとっても見やすいWebサイトへ。色覚多様性を考慮した配色のチェック方法とデザインの要点
Webサイトを閲覧するユーザーの視覚特性は多岐にわたります。特定の色の組み合わせが判別しにくい「色覚多様性(色覚障がい、色弱)」を持つ方は、日本国内だけでも男性の約20人に1人、女性の約500人に1人、全体で300万人以上存在するとされています。すべてのユーザーに正確な情報を届けるためには、個人の特性に依存しない「カラーユニバーサルデザイン」の視点が欠かせません。本記事では、Web制作の現場で実践すべき配色のチェック方法と、アクセシビリティを高めるための具体的なポイントを解説します。
目次
- 色覚多様性とは?Webデザインにおいて配慮が必要な理由
- 配色のチェックで押さえるべき3つの重要ポイント
- 実務で使える色覚チェックツールと活用法
- 株式会社ドラマが提案するアクセシビリティとデザインの両立
- まとめ
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色覚多様性とは?Webデザインにおいて配慮が必要な理由
色覚多様性とは、色の見え方が一般的な見え方とは異なる視覚特性を指します。以前は「色盲」や「色弱」と呼ばれていましたが、現在は「多様な色覚の一つ」として、色覚多様性という言葉が広く使われるようになりました。
Webサイトにおいて、特定の色の組み合わせだけで「重要」や「エラー」を表現している場合、一部のユーザーにはその情報が伝わらないリスクがあります。例えば、赤と緑の判別が難しい特性を持つ方にとって、緑のボタンと赤のボタンが並んでいるだけでは、どちらが肯定的なアクションなのか判断できません。公共性の高いサイトだけでなく、企業のコーポレートサイトやECサイトにおいても、機会損失を防ぎ、信頼性を高めるために適切な配色設計が求められています。
配色のチェックで押さえるべき3つの重要ポイント
デザインの美しさを損なわず、かつアクセシビリティを確保するためには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。
十分なコントラスト比の確保
文字と背景のコントラストを明確にすることは、色覚多様性の方だけでなく、視力が低下した高齢の方や、屋外でスマートフォンを利用する方にとっても有益です。Webアクセシビリティの国際指針であるWCAG(Web Content Accessibility Guidelines)では、標準的なテキストで4.5:1以上のコントラスト比を確保することが推奨されています。特に、重要なナビゲーションやボタン内のテキストは、この数値を意識して設計する必要があります。
色だけに頼らない情報伝達
「色だけで情報を伝えない」というルールは、ユニバーサルデザインの基本です。例えば、入力フォームのエラー箇所を赤枠で囲むだけでなく、エラーアイコンを添えたり、「必須項目に入力してください」といったテキストを併記したりする工夫が必要です。グラフや図解においても、色の違いだけでなく、斜線やドットなどのパターン(網掛け)を併用することで、色覚に関わらず情報の差異を一目で理解できるようになります。
色の組み合わせのシミュレーション
特定の色の組み合わせは、混同を招きやすいことが知られています。代表的なものに「赤と緑」「紫と青」「オレンジと黄緑」などがあります。これらを隣接して配置する場合は、色の明度(明るさ)に差をつけることで、色の種類が判別できなくても境界線がはっきりと見えるようになります。制作の過程で、グレースケールに変換して確認する手法も有効です。
実務で使える色覚チェックツールと活用法
Web制作の実務では、専用のシミュレーションツールを活用することで、効率的に配色のチェックを行うことができます。
- ブラウザのデベロッパーツール: Google Chromeの検証機能(DevTools)には、色覚のシミュレーション機能が標準搭載されています。特定のページがどのように見えているかをリアルタイムで確認しながら調整が可能です。
- Adobe製品の校正設定: IllustratorやPhotoshopには「色覚シミュレーション」の校正機能があります。デザインの初期段階から、P型(1型)やD型(2型)の色覚特性でどのように見えるかを確認しながら作業を進めることができます。
- カラーコントラストチェッカー: 文字色と背景色のカラーコードを入力するだけで、WCAGの基準を満たしているかを判定してくれるWebツールが多数公開されています。
株式会社ドラマが提案するアクセシビリティとデザインの両立
株式会社ドラマでは、単に見やすいだけでなく、ブランドの持つ世界観を損なわない高品質なWeb制作を追求しています。アクセシビリティへの対応は、クリエイティブな表現を制限するものではありません。むしろ、制約の中で最適な解を見つけ出すことで、より本質的で使い勝手の良いUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)が実現されます。
Webサイトの配色チェックやアクセシビリティの診断、リニューアルをご検討の際は、ぜひご相談ください。ユーザー一人ひとりに寄り添った、価値あるデジタル体験を構築するためのサポートをいたします。
まとめ
色覚多様性への配慮は、Webサイトのユニバーサルデザインにおいて欠かせない要素です。コントラスト比の意識、色以外の情報の追加、ツールの活用といった具体的なステップを踏むことで、誰もがストレスなく利用できるサイトに近づきます。情報の「伝わりやすさ」を追求することは、結果としてすべてのユーザーに対する親切な設計へとつながります。貴社のWebサイトも、この機会に一度配色チェックを行ってみてはいかがでしょうか。
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